ムーミンパパ海へ行く」読んだ。
村上春樹羊をめぐる冒険」に似てた。

大きな違いは、最後まで主人公がその居心地の悪い場所を出ていかないこと。
船が壊れそうで壊れなかったし、次の章ではムーミン谷へ帰って、めでたしめでたしなんだろう?
と思いながら読んだ。
帰らなかった。
なんだかそこに不思議な浮遊感があった。


ぼくの現実でのいちばんの浮遊感は、オルガスムスではなくて、
運転の上手な友達の車の助手席に座っていて、
何の前触れもなく、信号待ちでその友達がエンジンを切ったとき。
鳥の声は聞こえる、堤防を走っていたので川のせせらぎは聞こえる、
遠くを走る車の音が聞こえる。イキそうだった。