夏至祭りをしてきた。
夏至祭りというのは、気分の穏やかな2004年5月18日の夕暮れに、その日稼いだ額に見合った贅沢で、河原でのんびり食べて飲む会のことです。参加者はひとり。
昼に読んだ宮沢賢治の気分にひたりながら、去りゆくもの、去っていったもの、それらがいま肩付き合わすことなく、同居し充満している世界に思いをはせるのです。
このあいだ同じように河原で食べて飲んだときには、飛行機が見えたのだった。そう思って上を見たら、なんと、西の空に四機が同じ長さの雲をひいて、ちょうど北斗七星の柄杓のところの形と大きさで、西へむけて飛んでゆくのが見えた。
ありがたかった。
隣に今だけおたくがいて、あれは伊丹行きで博多で、那覇で、臨時の台北だね、と言ってさっさと消えてくれたらいいなあと思った。


昼にはグスコーブドリの伝記の残りと、セロ弾きのゴーシュを読んだ。とても好きだ。
学問と、芸術。
たとえば赤毛のアンでは、アンが勉強をとってもがんばって奨学金をとったのを、皆が祝福しアン自身もとても喜ぶ。とても大切にされていたころの、学問と芸術。去っていったもの。


西へ去っていく四機にむけて、『誰もの、ほんたうのしあわせのために、精進いたします』